CD、レーベル:Ftarri、CD番号:ftarri-972、2021年6月発売。
池田謙は長年ニューヨークとロンドンに住み活動してきた音楽家、美術家。森万里子、横尾忠則、ダレン・アーモンド、デイヴィッド・リンチを始めとする美術家や映像作家に曲を提供。また、Touch (英国)、Matchless (英国)、Spekk (日本)、Baskaru (フランス)、その他のレーベルからソロや共演によるCDをリリース。Ftarri からも、中村としまる、伊達伯欣とのトリオでの即興演奏を収録したCD『Ink on Paper』 (meenna-978) を2018年に発表。2020年にロンドンから帰国し、現在は東京を拠点に活動している。
中島吏英はロンドン在住のアーティスト。デヴィット・トゥープ、デヴィット・カニングハム、フィル・二ブロック、ピエール・バーテットらとのコラボレーション、山本景子とのデュオ・プロジェクト O YAMA O を始め、世界各地でパフォーマンスやインスタレーションを精力的におこなう。近年は、アルト・サックス / クラリネット奏者の坂田明との共演も続けている。
池田と中島は、共にロンドンに住んでいた頃からの知り合いで共演歴もあり、デュオ演奏1曲を含むCD『Floating Weeds』 (901 Editions, 2019) もリリースされている。2020年暮れに帰省で日本に戻った中島が既に東京に住む池田と連絡を取り合い、翌2021年1月5日に Ftarri での共演ライヴが決定。本CDには、このコンサートでの演奏2セットを完全収録。ふたりは近年の演奏で通常使用する楽器をここでも用意。池田はシンセサイザーをテーブルに置き、中島は皿、木片、缶などの小物を床に並べ、それらに小型モーターを付けて音を出す。中島はさらに Ftarri のアップライト・ピアノも使用。イマジナティヴで柔らかな、時にダイナミックなシンセサイザーのサウンドと、カラフルに繊細に滲み入るように響く数々の小さなアナログ・ノイズの群れやピアノの鍵盤を弾く音が重なり合い、このふたりにしかなし得ない絶妙な音空間を生み出している。
価格:1500 円