本 (A5サイズ、全80ページ) + CD2枚、レーベル:Improvised Music from Japan、品番:IMJ-308/9、2006年12月発売。
ベルリン・リダクショニズムと呼ばれた一大潮流は、1990年代後半から2000年代前半のベルリン即興音楽シーンの象徴となり、他のヨーロッパ諸国、日本、米国と国外のシーンへも大きな影響を及ぼした。時は進み、2000年代半ば。そのムーヴメントも一段落し、渦中にあったミュージシャンたちの新たな道程探しは既に始まっていた。本増刊号は、ベルリンに住む12人のミュージシャンと1組のグループへのインタヴュー記事と、2枚のCDに収録した全18曲 (総勢30名以上のミュージシャンが参加し、やはりほとんどがベルリンの住人) で構成。その多くは潮流に深く関わっている。インタヴューでは、各人の個人的な活動だけでなく、ベルリンのシーンについての意見に多くのスペースを割き、90年代後半以降のベルリン・シーンのダイナミズムを如実に浮かび上がらせる本音の話がそこかしこに顔を出す。インタヴューは2005年1月に中村としまるがベルリンを訪れおこなった (ただし、アネッタ・クレプスのみ2006年1〜4月に杉本拓がメールでインタヴュー)。一方、CDの人選は地元ミュージシャンで、ベルリン即興音楽の牽引役「ラボア・ゾノア」コンサート・シリーズの発足に関わったニコラス・ブスマンが担当。本号はひとつの時代を築いたベルリン・スタイルに敬意を表しつつ、現地ミュージシャン自身の言葉と演奏で、周辺ジャンルの音楽をも一部交えた2000年代ベルリン即興音楽事情を探る試み。CD2枚付き。全編日本語のみ。全80ページ。
特価:2000円 (通常価格2500円のところ)