CD、レーベル:Meenna、CD番号:meenna-961、2021年12月発売。
東京在住の作曲家 / ギター奏者、杉本拓が2018〜2019年に作曲した作品を、ベルリン在住のミュージシャンが演奏したアルバム。杉本はここ数年、ソロのためのスコアでありながら、数名の演奏者がそれらのソロ用のスコアを持ち寄って合奏もできる、そのような一連の曲づくりに挑んできた。例えば、ギター・ソロのためのスコアとチェロ・ソロのためのスコアを作り、ギター奏者とチェロ奏者がそれぞれのスコアを使ってデュオでも演奏できる。杉本がこのタイプの曲で初めて作った作品が、本CDにも収録されている「Solo for Violoncello 1」。杉本が「Solo for Strings」と名付けた、弓弾きする弦楽器をナチュラル・ハーモニクスのみで演奏する作曲シリーズの第一作でもある。このシリーズの曲は、音や演奏の長さを演奏者次第で変更できる。
ベルリン在住のふたりのクラリネット奏者、小川道子と Sam Dunscombe からアンサンブル用の作曲を依頼された時、杉本は「Solo for Strings」シリーズの曲の応用を思いつく。小川 (クラリネット)、Dunscombe (バス・クラリネット)、Rebecca Lane (フルート) の3人の管楽器のための1曲と、あとは「Solo for Strings」のコントラバス、チェロ、ヴィオラ、ギターの各ソロによる5曲 (ヴィオラのみ2曲) を用意。これらはベルリンで演奏・録音され、さらにこの6曲のスコアを使って8人の演奏者が合奏した25分の「Octet」も録音された。本アルバムにはこれら全7曲を収録。
演奏者は小川道子、Sam Dunscombe、Rebecca Lane のほかに、Johnny Chang (ヴィオラ)、Catherine Lamb (ヴィオラ)、Lucy Railton (チェロ)、Jon Heilbron (コントラバス)、Fredrik Rasten (ギター)。
価格:1800 円