CD、レーベル:Meenna、CD番号:meenna-966、2020年11月発売。
2019年11月9日、東京「ソノリウム」で開催した Ftarri Festival 2019 Week One 初日のトリを飾ったのは、初来日の Magnus Granberg (マグヌス・グランベリ) を筆頭に、中村としまる、石川高、丸田美紀の4人。グランベリの作曲作品 "Come Down to Earth Where Sorrow Dwelleth" 1曲を、約50分にわたり演奏した。
マグヌス・グランベリはスウェーデン、ストックホルム在住の作曲家 / 演奏家。2005年より率いる自身のアンサンブル Skogen や、そのほか Ordinary Affects、Ensemble Grizzana、Insub Meta Orchestra などの実験音楽アンサンブルを通して作曲の新たな可能性を示す良質の作品を発表。また英国の Another Timbre ほか、様々なレーベルが彼の作曲作品をリリースし、近年の活躍ぶりは目覚ましい。
"Come Down to Earth Where Sorrow Dwelleth" はもともと、米国、ボストンを拠点に活動する実験音楽アンサンブル Ordinary Affects のために、グランベリが2019年春に書いた作品。彼は Ftarri Festival で演奏するために、同曲の笙、箏、プリペアド・ピアノ、エレクトロニクスのための改訂版を用意し、2019年11月初めに来日。そしてフェスティヴァルに先立つ11月8日、4人は東京、吉祥寺のスタジオ GOK Sound に集合し、リハーサルと録音をおこなう。本CDには、このスタジオ録音の、石川高 (笙)、丸田美紀 (20絃箏)、グランベリ (プリペアド・ピアノ)、中村としまる (ノーインプット・ミキシング・ボード) による52分の演奏を収録。(Ftarri Festival では、グランベリはプレパレーションなしのピアノを使用した)。
終始、厳粛かつ神秘的な響きが続く、マグヌス・グランベリらしさを遺憾なく発揮した名作。Ordinary Affects 演奏のヴァイオリン、チェロ、エレクトリック・ギター、ヴィブラフォン、プリペアド・ピアノによるオリジナル版 (meenna-970、Meenna レーベルより2020年7月リリース) と聴き比べてみるのも面白い。
価格:1500 円