CD
meenna-968
限定300部
2020年7月12日発売
価格 1,500 円 + 税
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中村ゆい:喉、口、マイク
河野円:テープ・レコーダー、ミキサー、スピーカー (1)
池田陽子:ヴィオラ (1)
池田若菜:フルート (1)
大蔵雅彦:クラリネット (3)
ヴォイス・パフォーマーの中村ゆいは、口と喉を使って微細な声を発する。その声は、演奏な中で状況に合わせていくつものを形を取り変化するが、どれもその場に漂う空気の延長線上にあるかのようだ。
Ftarri でのライヴ録音がCD化される時、CD化を先に決めてから公開録音のコンサートをおこなうケースはさほど多くない。しかし、本作はその少ないケースのひとつ。東京、水道橋の Ftarri ショップが3周年を迎えたのを記念して2015年8月に制作したCD-R6枚のうち Vol. 6 に、中村ゆいが自宅で周辺の音と一緒に録音した10分の静かなソロ作品が収録されている。日常とヴォイス・パフォーマンスの結びつきのさり気なさがすばらしかったので、このCD-Rリリース後、Ftarri で公開録音をおこないCDリリースすることが決まった。結局、実施までに数年かかってしまったが、2018年の1月21日と2月25日、中村以外に、彼女の声との相性抜群と思われる4人の演奏家を呼んでコンサートを2回おこなった。共演者は1月が大蔵雅彦 (クラリネット)、2月が河野円 (テープ・レコーダー、ミキサー、スピーカー)、池田陽子 (ヴィオラ)、池田若菜 (フルート)。こうして、中村の1月録音のソロ演奏も1曲加え、ソロ、デュオ、カルテットの全3曲を収録したアルバム・リリースが実現した。
中村はどの曲においても、静かに様々な声を発している。共演者はいずれも各自の演奏スタイルを存分に発揮しつつ、中村のヴォイスと協調し、演奏の密度の高さは特筆ものだ。さりげない中に潜む静かな凄みが際立つ名品が生まれた。