CD、レーベル:Ftarri、CD番号:ftarri-885、2020年9月発売。
Per Oddvar Johansen は1968年、ノルウェー、オスロ出身のジャズ・ドラマー。ノルウェーのグラミー賞にあたる Spellemannsprisen をこれまでに6度受賞。80作以上のアルバムに参加する、ノルウェーを代表するドラマーのひとり。最近では、2018年5月に自身のトリオで来日している。一方の村山政二朗は、Ftarri ではお馴染みのフランス、パリ在住のドラマー / パーカッショニスト。Ftarri、Hitorri、Meenna レーベルから、ソロと共演作合わせて多くのリリースがある。
本CDには、2019年7月にノルウェーで録音したデュオ演奏、5分から10分の全8曲を収録。6曲は即興演奏、最後の2曲のみ作曲作品。ふたりとも、スネア・ドラムに小物やシンバルを組み合わせた非常にシンプルなセットを使い、音数、音量ともにかなり抑制が利いている。ヴェテランの域に達するドラマーがふたりしてコトコト、ガチャガチャ、シュワシュワ、チャリーン、似たようなことをやっていて、演奏しているというよりも音を出していると言うべきか。ドラマーふたりの共演なのに、いつくもの打音がひとかたまりになって飛び込んでくることなく、ひとつひとつの音の聴き分けが可能なくらい。もちろんそのような演奏においても、彼らの技巧や音楽性は失われることなく明白だ。ドラマーの共演と聞いて一般に連想するものからは大いにかけ離れた、次元の異なる魅力に満ちたアルバム。
価格:1500 円