CD
Improvised Music from Japan, IMJ-510
2003年10月発売
売り切れ
恩田晃は90年代から山塚アイ、竹村延和らとのユニット「オーディオ・スポーツ」での活動や自己名義でのアルバム・リリースをおこなう一方、フィッシュマンズ、梅津和時を始め国内外のミュージシャンのアルバム・プロデュースを数多く手がけてきた。2000年から3年間、米国ダートマス・カレッジでコンポーザー・イン・レジデンスとして過ごし、現在はニューヨークに活動拠点を移し、カセット・レコーダーとエレクトロニクスを駆使した非常に抽象度の高い独特の音楽を作り続けている。
本作は彼が1988年から2002年までの14年間、世界各地であてもなくカセット・テープに録り続けてきた膨大なフィールド・レコーディングを、編集に2年かけて集大成したもの。恩田にとって、これは個人的な旅の記録であり記憶である。どこかの街の雑踏、小鳥のさえずり、流れる音楽、子供の声などが積み重ねられていく。最後のトラックを除いて一般に言われるような音楽作品の要素は少ないが、逆にこれほど恩田というアーティストの内面を痛々しいほどにえぐった作品はない。全7曲。